2023.07.10
資産としてのコイン
仮想通貨やキャッシュレス化の影響
みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。前回は「アンティークコイン投資の可能性」についてお伝えしました。
今日は新型コロナウィルスの影響もあり、より一層キャッシュレス化は進んでおります。そんなことも含め仮想通貨やキャッシュレス化の影響についてお伝えしていきます。
仮想通貨とキャッシュレス化
2017年頃からはビットコインなどの仮想通貨が盛り上がりを見せ、新たな通貨として台頭してきました。また、2019年の消費増税と同時に進められたキャッシュレス決済の促進も、記憶に新しいですね。2020年9月からはキャッシュレス決済を対象にマイナポイント事業が始まり、ますますキャッシュレス化が進んで行きそうです。
仮想通貨やキャッシュレス決済が一般的になっていくと、実物のお金があまり使われなくなっていくことが予想されます。それでも、アンティークコインの価値は高まって行くのでしょうか?
答えは「イエス」です。仮想通貨やキャッシュレス決済が普及して、実体のある貨幣が使われなくなることと、アンティークコインの需要は無関係だからです。アンティークコインの価値とは一体何なのか、詳しく見て行きましょう。
アンティークコインの価値とは?
そもそも、アンティークコインの価値は「お金として使えること」ではありません。以下のような価値に支えられている資産です。
・歴史的な価値:100年以上も前に使われていた
・美術的な価値:デザインの美しさ
・希少価値:数が限られている
・貴金属としての価値:金や銀でできている
アンティークコインの価値が高まりやすいのは、中でも「数が限られている」という希少価値のためです。この先、数が減ることはあっても増えることはないので、時間とともに希少価値が高まっていきます。
まとめると、アンティークコインの価値は「代金の支払いに使える」というお金としての価値ではありません。そのため、仮想通貨やキャッシュレス決済とライバルの関係になく、今後もアンティークコインは資産価値を保てると考えられます。
これから値上がりするコインはある?
キャッシュレス決済が世界中で進めば進むほど、現在使われているコインが使われなくなります。すなわち、現在は普通に使われているコインが、今度はコレクターズアイテムとして高騰する可能性すらあるのです。
今現在もアンティークコインとしてコレクションの中心となっているコインは、今後も値上がりしていくと考えられます。時間が経てば経つほど、保管状態の良いコインは少なくなっていくので、希少価値が高まっていくでしょう。
その他に値上がりしやすいと考えられるのは、発行枚数が少ないコインや記念コインです。日本でも「ギザ十」を集めている方はいませんか?ギザ十は1951年から1958年にかけて作られた十円玉で、縁がギザギザになっているため、ギザ十と呼ばれています。特に発行枚数が少ない昭和33年(1958年)のギザ十は、コレクターズアイテムとなっています。
他にも、アメリカやイギリス、ドイツ、フランスといった国のコインで、1950年頃に作られたものも、70年経ってそろそろ希少価値が高まってくると考えられます。第二次世界大戦の後のコインですね。発行枚数が少ないものは、値上がりする可能性がより高いです。
例示したようなコインはアンティークではなくモダンコインの部類ですが、コイン投資には全般的にまだまだ可能性があると予想されます。コイン投資の未来はこれから面白さを増していくのではないでしょうか。
まとめ
アンティークコイン投資の可能性について、過去を整理しつつ、未来予想図をお話ししてきました。株式だと未来を読むのが非常に難しいのですが、アンティークコインは時間とともに価値が高まりやすいため、未来の値上がりを予想しやすいメリットがあります。
今から投資を始め、きちんと管理して良い状態のまま保管できれば、10年後には想像を超える値段になっているかもしれません。アンティークコインには保有する楽しみと、値上がりを待つ楽しみの2つがあります。株式や債券などの金融資産への投資では味わえない楽しみを、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
次回は商売の起源となった古銭商から金融業で繁栄していったある一家についてお話したいと思います。
みなさんにアンティークコインで幸あれ!