2024.01.8
イギリス
コイン解説&写真
根強い人気のイギリスコイン「イギリス ヴィクトリア女王即位10周年のゴチック・クラウン ②」
みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。
本日は前回に引き続き、「イギリス ヴィクトリア女王即位10周年のゴチック・クラウン」について、ヴィクトリア女王や当時のイギリスなどの歴史的な背景をお伝えします。コインのご紹介はこちらをご覧ください。
ヴィクトリア女王とはどのような人物なのか?
ヴィクトリア女王は1837年から1901年まで在位し、イギリスが最も繁栄した時代の女王と言われています。「君臨すれども統治せず」のスタンスで世を治めたヴィクトリア女王は、ヨーロッパの各王室のモデルにもなりました。
イケメン好きだったヴィクトリア女王のハートを射止めたアルバートは、政治能力にも優れていました。ヴィクトリア女王自身の政治能力への評価はそこまででもないのですが、アルバートの政治能力が優れていたようで、高く評価されています。アルバートとの結婚により、2人は大英帝国の繁栄を築いていくことになりました。
例えば、1851年に開催された第一回ロンドン万国博を取り仕切ったのはアルバートです。万博によって大英帝国の国力を内外に示すことができました。
また、王族に対するイメージが変わったのも、ヴィクトリア女王とアルバートのおかげと言えます。2人は4男5女を授かり一家団欒の様子が報じられるなど、理想的な家庭のイメージを築いていきます。市民の「王族は贅沢三昧で遊んでいるだけ」といった悪いイメージが払しょくされました。
ヴィクトリア女王が出産や子育てに忙しくしている間、夫のアルバートが代わりに政治を行いました。優秀な夫に支えられることができたのも、ヴィクトリア女王のカリスマ性ゆえかもしれません。
まとめ
ヴィクトリア女王の即位10周年記念に発行されたゴチック・クラウンについて解説してきました。銀という金属のため変色に個体差があることや、デザインの美しさなどから非常に高く評価されているコインで、数百万円で取引されることも珍しくありません。
ゴシック体が採用された珍しいコインでもあり、イギリスの名高いアンティークコインの中でも一際目立つ存在です。お目にかかる機会があるだけでも奇跡のように感じられますが、ぜひともコレクションしたい逸品です。
みなさんにアンティークコインで幸あれ!