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2024.05.2

コイン解説&写真

イタリア

アンティークコインとイタリア①

みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。

古くから芸術・文化の発信拠点として機能してきたイタリア。そんなイタリアとアンティークコインとの関係はどのようなものなのでしょうか。今回はイタリアにおけるアンティークコインの歴史や文化、さらにはコイン自体の特徴をチェックしていこうと思います。

イタリアとアンティークコインの歴史

イタリアとアンティークコインの歴史を紐解いていきましょう。イタリアにおけるアンティークコインの歴史はとにかく古いのが特徴です。歴史の古さゆえに数々の名品が誕生してきました。

2600年前から続くアンティークコイン

アンティークコインの定義を思い出してみてください。アンティークコインとは100年以上前のお金のことです。現在流通しているアンティークコインの多くは古くても3世紀~5世紀前までのものです。しかし、アンティークコインの歴史はとても長く、2600年前の古代でも取引にお金が使われていたと記録されています。

古代ではギリシャ帝国、ペルシャ帝国、ローマ帝国でコインが広まっていきます。国同士での争いが絶えなかった当時、国家の維持や戦力の維持に欠かせないものとして、コイン確保の動きが見られました。

ビットリオ・エマニュエル3世

お金と趣味を兼ね合わせたものとして、古代ローマ帝国の時代からアンティークコインの収集家は貴族や王侯を中心に多数存在していました。中でも1900年-1946年前半にイタリア国王に在位したビットリオ・エマニュエル3世はコインのコレクターとして名を馳せました。

ビットリオ・エマニュエル3世について特筆すべき点は、コレクターや研究家としてだけでなく、コインを鋳造している人物であった点です。当時エマニュエルが作成したコインには、現在でも高く評価されているコインが多数あります。

100リレ金貨

ビットリオ・エマニュエル3世が在位中に作ったコインで有名なのが100リレ金貨とリレ銀貨です。リレ金貨では1903年、1905年発行のもの、麦を刈る女神など、1900年前半の世相を表したコインが現在でも名品として知られ発行枚数が少なく大変希少です。
(画像:1903年発行大型100リレ金貨)

(画像:エマヌエレ3世の麦を刈る女神 100リレ金貨)

また銀貨では、金貨と同様サボイ家紋章、クアドリガ(戦車)が描かれたものが有名です。こうした名品が誕生したのはビットリオ・エマニュエル3世がコインの収集家で愛好家であったからに他なりません。これらのコインは今でも高い評価を受けています。
(画像:ヴィットリオ・エマニュエレ3世 5リレ銀貨)

次回はイタリアのアンティークコインと投資性についてお伝えします。

みなさんにアンティークコインで幸あれ!