
2025.12.5
【入荷案内】紀元前336年〜323年 アレキサンダー3世 スターテル金貨 CH AU|古代マケドニア王国が生んだ「古代金貨の王道」
こんにちは!葉山満です。
古代ギリシア金貨の中でも、世界的知名度・人気ともにトップクラス――
『紀元前336年〜323年 古代マケドニア王国 アレキサンダー3世 スターテル金貨 CH AU』
本記事では、その歴史的背景、デザイン、鑑定評価、市場性、そして投資的な優位性まで、
コレクター・投資家の皆さまに押さえていただきたいポイントを総まとめでお届けします。
紀元前336年〜323年 アレキサンダー3世 スターテル金貨とは?
古代マケドニア王国の王 アレキサンダー3世(アレクサンダー大王) の名を冠するスターテル金貨は、
「古代コインの王道」と呼ばれるほどの人気と象徴性を誇るシリーズです。
征服王として名高いアレキサンダー大王の治世期(および没後まもない時期)に鋳造された本金貨は、
単なる通貨を超え、紀元前4世紀の世界帝国の栄華を伝える“黄金の史料” といえる存在です。
今回ご紹介するコインは、
- NGC鑑定:Ch AU(Choice About Uncirculated)
- Strike:5/5(打刻満点)
- Surface:3/5
- 鋳造区分:Lifetime – Early Posthumous Issue(生前〜没後まもない時期)
という、古代金貨として理想的なバランスを備えたハイグレード品になります。

デザインの魅力
古代ギリシア美術を凝縮した「知恵と勝利」の象徴
● 表面
コリント式兜を被った女神アテナ
精巧なコリント式兜をまとい、正面を見据える女神アテナの横顔が描かれています。
アテナは「知恵・戦略・正義の戦い」を司る女神であり、大王の軍事的成功を支えた“知略の象徴”ともいえる存在です。
一部の研究者は、このアテナ像の顔立ちにアレキサンダー大王自身の理想化された姿が重ねられていると指摘しており、
王権イメージと神話世界が巧みに融合した、きわめて政治性の高い図像といえます。
● 裏面
勝利の女神ニケと「AΛEΞANΔPOY」
裏面には、右手に勝利の象徴である月桂冠、左腕にスタイラスを抱いた勝利の女神ニケが立像で表現されています。
その周囲に刻まれた銘文 「AΛEΞANΔPOY(アレクサンダーの貨幣)」 が、王の名と権威を明確に示します。
女神ニケはローマ神話ではヴィクトリアと同一視され、
英語では Nike(ナイキ) と発音されることから、スポーツブランド「NIKE」の社名の由来としても知られています。
本コインの裏面には、鋳造地である古代フェニキアの重要都市シドンを示す「ヘルメスの杖(カドゥケウス)」が刻まれ、
アレキサンダーによって“庭師から王”へと抜擢されたアブダロニモス王の治世を想起させる、歴史的ロマンを秘めた都市銘としても人気です。
コイン詳細(スペック)
| 発行年 : 紀元前336年〜323年 |
| 発行国 : 古代ギリシア・マケドニア王国 |
| 額面 : スターテル |
| 素材 : 金 |
| 重量 : 8.59g |
| 直径 : 約18mm |
| 表面 : コリント式兜を被った女神アテナ |
| 裏面 : 月桂冠とスタイラスを持つ勝利の女神ニケ 銘文 AΛEΞANΔPOY |
| 鋳造地 : シドン(ヘルメスの杖シンボル) |
| 鑑定 : NGC Ancients:Ch AU / Strike 5/5 / Surface 3/5 |

希少性
溶解と戦費転用で失われた「古代金貨の王道」
アレキサンダー大王のスターテル金貨は、
古代コインの中でも最も知名度の高いシリーズのひとつですが、
その多くは以下の理由で失われています。
- 戦費としての再鋳造・転用
- 宝飾品への加工
- 後世における溶解
オリジナルの現存数はごく僅かとされ、古代金貨の中でも特に希少性の高いカテゴリーです。
さらに、本コインのように
- 鋳造地が特定できるシドン銘
- 顔立ち・ディテールの優れた好デザイン
- Ch AUグレード+Strike 5/5 の高評価
といった条件が揃う個体は、世界的にも争奪戦になりやすく、
実物を目にできる機会自体が非常に限られる領域に属します。
状態・コンディション
Strike 5/5 × Ch AUという、古代金貨として理想的な一本
本コインの鑑定内容は、
- グレード:Ch AU(Choice About Uncirculated)
- Strike:5/5(打刻=満点評価)
- Surface:3/5(古代金貨として良好な水準)
となっており、古代金貨として非常にバランスの取れたハイグレード品です。
古代コイン市場では、
AU < Ch AU < MS
という位置づけで、Ch AUはAUグレードの中でも特に選び抜かれた上質な個体に与えられる評価です。
現実のマーケットでは、
たとえMS表記であっても打刻や表面状態のバランスが悪ければ評価が伸びない一方、
- Strike(打刻)が強く、
- 図像の立体感・輪郭がくっきり残り、
- 顔立ち・プロポーションが整った Ch AU 個体
の方が高値で取引されるケースも少なくありません。
2300年以上前に鋳造された金貨が、
ここまで整った状態で現存していることは、まさに**「奇跡的な保存状態」**といえるレベルです。
市場性と価格の優位性
世界のオークションで高値安定の「古代コイン定番シリーズ」
アレキサンダー大王の名を冠するコインは、
古代コイン市場において 「不動の定番」「永続的な人気シリーズ」 として位置づけられています。
海外オークションの記録を見ると、同シリーズのスターテル金貨は、
- 下位グレードである AU★ 5/5 5/5 が、
約3年で 約244万円 → 約396万円 前後へと上昇(約62%の価格上昇)。 - 同等クラスの Ch AU 5/5 5/5 Fine Style 個体が、
約488万円 で落札された事例も確認されています。
また、未鑑定(裸コイン)のスターテルであっても、
海外の主要販売サイトでは 約291万円(税抜)前後 の価格が付けられており、
アレキサンダー金貨が安定した需要と高値水準を維持していることが分かります。
こうした実績は、
「歴史的知名度 × コレクター層の厚さ × 流通量の少なさ」 が組み合わさった結果であり、
市場性・資産性の両面で高いポテンシャルを持つカテゴリーと言えます。
時代背景
世界帝国とヘレニズム時代の幕開けを刻む黄金の証言者
紀元前4世紀、アレキサンダー大王はわずか20歳でマケドニア王に即位し、
- ギリシア本土の統一
- アケメネス朝ペルシアの打倒
- エジプト征服(アレクサンドリア建設)
- 中央アジア・インド西部までの遠征
といった目覚ましい軍事的偉業を次々と成し遂げました。
彼の遠征は、単なる「領土拡大」にとどまらず、
征服地にギリシア文化を広め、東西文化が融合したヘレニズム世界を誕生させます。
本スターテル金貨は、
- ペルシア帝国から獲得した莫大な戦利財宝を原資とし、
- 軍への給与支払い、国家財政、対外信用の確保などのために鋳造された
極めて意義深い金貨です。
表面のアテナ、裏面のニケという構図は、
「知恵と正義の戦い」 × 「勝利と栄光」
という二つの要素を通じて、
アレキサンダー大王の覇業を象徴的に表現しており、
王のイデオロギーを視覚化したメディアとしての側面も読み取ることができます。

まとめ
歴史的ロマン × 美術性 × 資産性を兼ね備えた「古代金貨の王道」
まとめると、このスターテル金貨は以下の魅力を兼ね備えています。
・アレキサンダー大王の治世期〜没後直後に鋳造された歴史的金貨
・女神アテナ&ニケを描いた、古代ギリシア美術の代表的デザイン
・シドン鋳造を示すカドゥケウス・シンボル入りの都市銘タイプ
・NGC鑑定 Ch AU / Strike 5/5 / Surface 3/5 のハイグレード
・世界オークションで常に高い需要を誇る「古代コイン定番シリーズ」
・長期視点で見ても、価格上昇と希少化が進む有望なセグメント
そのため、この金貨は、
- 「一生モノの古代金貨を手元に置きたい」
- 「歴史的名品で資産ポートフォリオを強化したい」
という双方のニーズを満たす、“王道中の王道” といえる一枚です。
市場で出品されると盛んに取引されどんどん高値をつけていっていますので、なかなか適正価格でのご案内が難しいコインとなりました。
状態・魅力・価格が揃った個体との出会いは、まさに「ご縁」の世界になります。
ぜひこの機会に手にされてみては?
商品価格:295万円(税込)







