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2025.12.21

【入荷案内】1831年 イギリス ウィリアム4世 戴冠記念 金メダル SP61|ワイオン芸術が刻む“王と王妃”の公式戴冠メダル

こんにちは!葉山満です。

英国王室メダルの中でも「別格」と言える存在――
『1831年 イギリス ウィリアム4世 戴冠記念 金メダル SP61』

発行枚数は実質965枚、さらにPCGS鑑定登録はわずか15枚
王立造幣局が戴冠式のために製作した“公式の金メダル”であり、
芸術性・希少性・市場性の三拍子が揃った、コレクションの中核にふさわしい逸品です。

本記事では、歴史的背景からデザイン、鑑定価値、市場での位置づけ、価格優位性まで、
押さえるべき要点をまとめて解説します。


1831年 ウィリアム4世 戴冠記念 金メダルとは?

本メダルは、1831年9月8日にウェストミンスター寺院で執り行われた
ウィリアム4世の戴冠式を記念して、王立造幣局が金で鋳造した公式メダルです。

最大の特徴は、表裏に 国王ウィリアム4世王妃アデレード の肖像を配した点。
戴冠という“国家最高儀礼”を、夫妻の肖像で同時に刻んだ構図は、王室メダルの中でも特に格調が高く、
「英国王室コレクション」の王道として世界中の収集家から評価されています。

さらにデザインを担ったのは、英国造幣局を代表する天才彫刻家――
ウィリアム・ワイオン(William Wyon)
のちにヴィクトリア女王の名肖像でも知られ、英国貨幣史に不朽の名を残す巨匠です。


デザインの魅力

“ワイオン芸術”が描く、王と王妃の気品

● 表面:ウィリアム4世の肖像

威厳と穏やかさを併せ持つ国王像。ワイオン特有の柔らかな輪郭と、彫りの深い立体感が魅力です。

銘文:
WILLIAM THE FOURTH CROWNED SEP: 8 1831

● 裏面:アデレード王妃の肖像

王妃アデレードの横顔を端正に刻んだ、気品ある構図。夫妻を表裏で対にした設計そのものが、
公式戴冠メダルならではの特別感を醸します。

銘文:
ADELAIDE QUEEN CONSORT CROWNED SEP: 8 1831

● 刻印師:William Wyon(ウィリアム・ワイオン)

王立造幣局主任彫刻師として、数多くの記念貨・メダルを手がけた巨匠。
本作でも、鏡面を活かした仕上げと繊細な肖像彫刻が見事に調和し、
“歴史資料”であると同時に“美術作品”として成立しています。


コイン詳細(スペック)

発行年: 1831年

鋳造地: イギリス(王立造幣局)

素材: 金

重量: 27.82g

直径: 33.5mm

表面: ウィリアム4世の肖像

裏面: アデレード王妃の肖像

刻印師: William Wyon

鋳造枚数: 当初1,203枚(のち溶解処分あり)

実質発行(世に出た枚数): 965枚

PCGS鑑定ページ:
https://www.pcgsasia.com/cert/51627247?l=ja


希少性

実質965枚、PCGS鑑定登録わずか15枚

この戴冠記念金メダルは、当初1,203枚のみ鋳造されました。
しかし需要減少により238枚が王立造幣局で溶解処分され、
実際に世に出たのは965枚にとどまります。

販売価格は当時**1枚5ポンド(5ポンド金貨相当)**という高額設定。
発行後ほどなく完売し、主に王室関係者や上流階級に渡ったため、
そもそも市場で流通する個体が極端に少ないジャンルです。

そして約200年の時を経た現在――
PCGSの鑑定登録はわずか15枚

「発行枚数が少ない」だけでなく、
“残っている個体が鑑定市場にほとんど出てこない”という意味で、
希少性は驚異的な水準に達しています。


状態・コンディション

PCGS第4位鑑定 SP61──“Specimen”の特別仕上げが映える

本品のグレードは PCGS SP61
SPは Specimen(スペシメン) の略で、通常の流通貨とは異なる特別な仕上げを施した品に付与されます。

  • 丁寧な打刻
  • 精緻なレリーフ
  • 鏡面を感じさせる美しい質感
  • 金メダルとしての厚みと存在感

こうした“造幣局の技術が凝縮された仕上げ”がSPの魅力です。

さらにグレード分布を見ると、SP61は第4位に位置します。

  • SP63+:1枚
  • SP63:4枚
  • SP62:4枚
  • SP61:3枚(本品)

上位グレード(SP62以上)はわずか9枚。
SP61も含め、そもそも鑑定登録15枚という枠の中で、
本品は“上位帯”に位置することがわかります。


市場性

“ウィリアム4世×ワイオン×戴冠式”は、世界市場で強い

英国アンティーク市場において、ウィリアム4世の在位期間(1830–1837年)は短く、
関連メダル・貨幣は総じて発行数が限られます。

その中でも本メダルは、

  • 戴冠式という国家儀礼の公式記念
  • 国王と王妃の肖像を表裏で構成
  • ワイオン作という芸術的裏付け
  • 実質965枚+鑑定登録15枚の希少性

という、コレクターが評価する要素をすべて満たした「役満」クラス。

英国王室関連、戴冠メダル、ワイオン作品は、
世界中のオークションで常に一定の需要があり、
“歴史×芸術×希少性”のテーマとして安定した市場性を持ちます。


他の名貨と比較した「価格の優位性」

海外オークションや販売市場の実績を見ると、
本メダルの評価は一貫して高水準で推移しています。

  • 下位グレード PR60UCAM が本年 約225万円で落札
  • 上位グレード PR62UCAM は昨年 約348万円で取引

販売市場でも、

  • 国内:同等グレード PF61 CAM265万円
  • 海外:上位グレード PR62 CAM約402万円

といった水準が確認され、
戴冠記念×ワイオン作品×金メダルという条件が、
国際的に強い価格形成力を持つことがわかります。

本品は、発行(実質)965枚・PCGS登録15枚という希少性を備えながら、
同テーマの上位グレードがすでに300万~400万円台で取引されていることを踏まえると、
「買えるうちに確保しておきたい」領域に入っている銘柄と言えます。


時代背景

改革の時代を象徴する、ハノーヴァー朝の戴冠メダル

ウィリアム4世の治世(1830–1837年)は、英国近代化の節目にあたります。
選挙法改正(改革)や社会制度の変化が進み、
“王権と議会、社会のかたちが大きく動いた時代”として歴史的注目度が高い期間です。

その戴冠式を公式に記念した本メダルは、
英国史の転換点を“金の作品”として残したもの。
単なるメダルではなく、時代の空気を封じ込めた歴史遺産と言えるでしょう。


まとめ

965枚の公式戴冠金メダル──“歴史と芸術”を一枚で所有する

まとめると、このメダルは以下の魅力を兼ね備えています。

◆ 戴冠式公式の金メダル(王立造幣局)

◆ 実質発行965枚の限定性

◆ PCGS鑑定登録わずか15枚

◆ ワイオン作の芸術性(英国貨幣史の巨匠)

◆ 国王と王妃を表裏で描く稀有な構図

◆ SP(Specimen)仕上げの特別感と存在感

◆ 世界市場で需要が厚い「英国王室×戴冠×ワイオン」テーマ

そのため本品は、
「英国王室の中核コレクションを作りたい」
「ワイオン作品を一生ものとして持ちたい」
「歴史的メダルで資産性も担保したい」
というニーズを同時に満たす、“格の高い一枚”です。

市場に出る機会そのものが限られるため、
出会えたタイミングが最適な購入機会と言えるでしょう。

商品価格:225万円(税込)