2024.01.26
古代
コイン解説&写真
世界で注目されている古代コイン「古代ギリシャ 女神アテナ テトラドラクマ フクロウ銀貨②」
みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。
前回に引き続き、数あるアンティークコインの中でも最近注目されている古代コイン。紀元前の古代コインは人気が高まっており、海外での取引を中心に価格が徐々に上がってきています。日本国内でも評価が高まり、今後は古代コインの価格が上がっていくと考えられます。
最もよく知られている古代コイン『古代ギリシャ 女神アテナ テトラドラクマ フクロウ銀貨』素朴なフクロウのデザインが可愛らしく、コレクションのニーズも高まっています。コインの基本情報はこちら。
この記事では、通称「フクロウ銀貨」についての古代ギリシャの歴史的な背景について解説していくので、コインが持つ歴史についても理解を深めていきましょう。
アテネの歴史
アテネは古代ギリシャを代表するポリス(都市国家)で、紀元前5世紀のペルシア戦争に勝利してデロス同盟の盟主となり、全盛期を迎えました。海外貿易に加え、ラウレイオン銀山を保有して銀貨を発行していたこともあり、経済的な豊かさでは他を圧倒していました。
紀元前500年から紀元前449年のペルシア戦争でアテネは有力ポリスのスパルタとともに戦い、ペルシア帝国に併合される危機を逃れました。ペルシア帝国が再び襲来する恐れがあるため、スパルタを除く各ポリスとの間でデロス同盟を結びます。
多くのポリスとの間でデロス同盟を結びましたが、次第にアテネの権力が高まってアテネ帝国化していきます。アテネの強大化とともに、デロス同盟に加盟しなかったスパルタとの関係が悪化し、紀元前431年に始まるペロポネソス戦争で激突します。紀元前404年にアテネはスパルタに敗れ、ギリシャにおける覇権を失いました。
フクロウ銀貨の需要の高まり
アンティークコインのコレクターや投資家はもちろんですが、フクロウ銀貨を欲しがる人は他にも大勢います。歴史家やアンティーク収集家にも非常に人気が高いのです。
海外ではアンティークコイン全般に興味があるわけではなくても、趣味で古代コインを集めている方もいます。フクロウ銀貨は教科書にも登場する有名な古代コインであり、かつ枚数が多くて比較的手に入りやすいことなどから、フクロウ銀貨から収集を始める方が多いのです。
このような理由から、フクロウ銀貨の需要は徐々に高まっており、価格も上がる傾向にあります。取り扱っている店舗の数も少なくなっており、希少価値が高まっています。
古代コインを入手するときの注意点
古代コインは発行枚数が不明であり、現在市場にあるだけでなく、今後発掘されて数が増える可能性もあります。そのため現存する枚数の把握が非常に困難です。
このような把握や管理が困難という側面を利用してか、古代コインは偽物が出回っていることがあります。匿名で出品できるインターネットオークションやフリマアプリなどでは偽物が売られていることもあるので、信頼できる販売業者から購入することをおすすめします。
まとめ
2回に分けて古代ギリシャで使われていたフクロウ銀貨について解説してきました。知名度の高い古代コインであり、デザインのユニークさもあって非常に人気が高く、古代コインを代表する逸品です。
購入時の注意点としては、コインのグレードだけでなく形や刻印までしっかり確認することです。円形に近く、刻印が切れることなくすべてコインに収まっているものほど、高く評価される傾向にあるためです。
また、偽物も出回っているので注意が必要です。インターネット上の画像や説明だけでは真贋を見極めるのは難しいので、信頼できる販売業者から購入することをおすすめします。
みなさんにアンティークコインで幸あれ!