2023.08.16
資産としてのコイン
【成功する投資!】アンティークコインはなぜ危機に強い?リーマンショック・ コロナショックにおける価格推移
みなさんごきげんよう、アンティークコイン投資家の葉山満です。
本日は昨今の経済危機の中でも値崩れのしない、アンティークコイン投資についてお話していきたいと思います。
リーマンショックやコロナショックにより、投資や事業で失敗して大損をしてしまった方は大勢いらっしゃいます。しかし、ほとんど影響を受けていない人がいるのも事実です。例えば、アンティークコインのコレクターや投資家です。
アンティークコインへの投資は欧米の富裕層の間では既にメジャーになっており、金融危機に強いこともよく知られています。この記事ではアンティークコインが金融危機に強い理由について解説してきます。日本でも投資できるので、検討してみてはいかがでしょうか。
アンティークコインとリーマンショック
2008年のリーマンショックでは、米国や日本はもちろん世界的に株価が半減するほどの大暴落となり、深刻な不景気に突入しました。リーマンショックが起こる直前に株式などの金融資産に投資をした人は、軒並み大損してしまいました。
アンティークコインの価格はどうだったのか、リーマンショック前後の価格を比べてみましょう。とはいってもコインの種類によって値動きの仕方は異なるので、ここでは「GB200 Rare Coin Index」という指標の値動きを見てみます。
この指標は、アンティークコインの中でも人気があるイギリスのコインについて、中でも特に価値がある200銘柄の価格の推移を平均化した指標です。簡単に言うと、イギリスの名コインの値動きの全体的な傾向を見ることができる指標です。
現在取得できるGB200 Rare Coin Indexのデータは2004年から2014年と期間が短いのですが、2004年は1,547,600ポンドだったのに対し、2014年には4,971,750ポンドと大きく値上がりしています。さらにリーマンショックのあった2008年前後にも値下がりすることなく、前年の価格を更新し続けてきました。
2004年から2014年までは毎年値上がりを続けていることがデータからも分かります。投資対象の資産は一般的には値上がりと値下がりを繰り返すもので、全体的に値上がりしていれば十分なのですが、ここまで調子が良いものは珍しいです。
2014年以降もアンティークコインの市場は活況で、値上がり傾向が続いています。ナイトフランク社という資産の評価や競売ビジネスなどを行うイギリス発祥の会社が毎年公表しているウェルス・レポートによると、2020年に発表された調査でアンティークコインは10年で157%も値上がりしているとのことです。2010年から2020年までの10年間で、アンティークコインの価格は2.57倍にも膨れ上がっているのです。
以上のデータから、リーマンショック時でも大きな影響を受けることなく、最近までアンティークコインが堅調に値上がりしてきたことが分かります。アンティークコインが金融危機に強い資産であることを感じていただけたのではないでしょうか。
アンティークコインとコロナショック
直近の金融危機といえば2020年3月に起きたコロナショックです。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によって経済が大きく落ち込み、世界的な株価の大暴落が起こりました。2021年1月現在、少しずつ持ち直しているとは言えるものの、感染が拡大している地域もあって先行きに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。株式を保有している方の中には、また株価が暴落するようなことが起きたらどうしよう、と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ではアンティークコインはどうだったのかと言うと、まだ客観的な計測データが出そろっていないため、上記のリーマンショックの解説ほどのエビデンスを集められない状態です。しかし金融危機に強い性質はコロナショック時にも示されており、コインの取引価格に大きな影響はありません。コロナ拡大によってコインが売れなくなった、という話も聞かないです。むしろ、今こそ資産防衛をしないといけないと思う方が増えているからか、アンティークコインへの投資を始める方が増え、値上がりにつながっています。
アンティークコインが値上がりする理由
アンティークコインはリーマンショックでもコロナショックでも価格を落とさず、値上がりしてきたことを解説してきました。しかし、どうしてアンティークコインは景気と関係なく値上がりしてきたのでしょうか?
金融危機を経てもアンティークコインが値上がりするのは、主に以下の2つの理由からです。詳しく解説していきましょう。
1. 希少価値が経済と連動していない
2. 貴金属としての価値を持っている
希少価値が経済と連動していない
アンティークコインの価値は、そもそも経済と連動していません。アンティークコイン特有の希少価値によって価格がつけられているため、景気の良し悪しによって価格が変動しにくいのです。
アンティークコインの希少価値とは何かと言うと、焼失や劣化によって数が少なくなることはあり得ますが、新たに発行されて数が増えることはないため、限られた数量しか地球上に存在しない、という価値です。アンティークコインは100年以上前などに使われていたコインなので、当然ながら新たに発行されることはありません。
金融危機によってアンティークコインの数が増えたり減ったりすることはないため、アンティークコインの価格は金融危機の影響を受けにくいのです。また、時間とともに現存枚数が減っていく傾向にあるため、過去の価格推移を見ると上昇傾向にあります。
貴金属としての価値を持っている
アンティークコインの多くは金や銀の貴金属を多く含んでいます。コインは貴金属としての価値を持っているため、金融危機の際に買われやすいのです。
リーマンショックやコロナショックなど金融危機が発生すると、金など貴金属が買われて値上がりします。これは、金融危機によって株式などの金融資産の信用が下がって価値も下がってしまい、他の資産に乗り換えようとする人が貴金属に殺到するからです。貴金属は地球上に限られた量しか存在しておらず、歴史上、一度も価値がゼロに落ちたことがないため、有事の際に信用される資産です。
リーマンショックやコロナショックのとき、もちろん貴金属の価格も値上がりしています。貴金属を多く含むアンティークコインも同様に値上がりするのは当然だと言えるでしょう。
値上がりしやすいアンティークコインの特徴
リーマンショックやコロナショックでもアンティークコインが値上がりする理由を解説しましたが、コインなら何でも値上がりするわけではありません。コインへの投資で利益を出したいなら、値上がりしやすいアンティークコインの特徴を押さえて購入していく必要があるでしょう。
ここでは、値上がりしやすいアンティークコインの特徴を3つ解説していきます。
1. 人気が高まりつつある
2. 発行枚数・残存枚数が少ない
3. グレードが高い
人気が高まりつつある
これから値上がりするコインは人気が高まりつつあり、まだ高騰しきっていないコインだと言えます。
例えば、神聖ローマ帝国時代のダカット金貨のような大型の金貨や、古代ギリシャ・古代ローマの時代に使われていた素朴なデザインの古代コインなどがねらい目です。これらのコインは海外で値上がりしつつありますし、日本の投資トレンドが海外に追従する傾向を踏まえると、今後大いに値上がりが期待できます。
反対に、イギリスのコインはそろそろ天井の可能性があります。イギリスは王室の伝統がしっかりしており整然とした家系図のようにコレクションを形成できる特徴などのため、従来から大勢のコレクターや投資家が集めており、価格がかなり高騰している状態です。「ウナとライオン」は1枚3000万円程度で取引されることもあるのですが、これより値上がりするかどうかは不明です。
既に高騰しきっているコインよりは、手ごろな価格で買えて今後の値上がりが期待できるコインに投資をするのが良いのではないでしょうか。
発行枚数・残存枚数が少ない
発行枚数や残存枚数が少なく貴重なコインも、今後の値上がりが期待できます。数が少ないのに欲しがるコレクターや投資家が大勢いれば、オークションにおける入札競争のような状態になり、価格がどんどん吊り上がっていくからです。
上記のとおり人気が高まりつつあるコインを狙い、中でも枚数が少ないコインを狙っていくと良いでしょう。
グレードが高い
コインの状態が良くグレードが高いことも、高い価格で取引されるために重要なポイントです。状態が良いほど欲しがる人が多く、価格が上がっていくからです。
貴重なアンティークコインは専門の機関によって鑑定され、グレードを付与されます。グレードが高いほど取引価格も高い傾向にあるので、グレードにもこだわって収集していきましょう。
まとめ
リーマンショックやコロナショックが起きても、アンティークコインの価格にはほとんど影響はなく、今日まで値上がりを続けていることを解説してきました。アンティークコインの価値は景気と連動しにくいため、金融危機が起きても価格が暴落しにくいのです。
コロナショックによって投資で大損をしてしまった方は大勢いますし、今後も金融危機が起こる可能性は否定できません。将来において何が起きても良いように、資産の一部をアンティークコインに変えて防衛するなど、対策を始めていきましょう。
いかがでしたでしょうか?グラフや数字で見るとアンティークコイン投資がいかに失敗しない投資なのか、おわかりいただけたと思います。
みなさんにアンティークコインで幸あれ!